結成から約3カ月のNaNoMoRaLが2018年6月24日、初めてのミニアルバム「nisan ka tanso」をライブ会場や特定の店舗などで先行発売。(全国流通は7月4日。)
NaNoMoRaLはボーカルの雨宮未來とマニピュレーターをつとめる梶原パセリちゃんの2人組のユニットとして都内を中心に活動中。疾走感あるバンドスタイルの楽曲から、浮遊感のあるポップソングまで幅広く展開し、そこにのる意志の強い歌詞など新世代のスタイルが注目を集めている。
今回は「nisan ka tanso」について、メンバーの2人に制作秘話や3カ月目の活動についてお話をうかがってきた。
──デビュー3カ月が過ぎて、本格的にというか7曲入りのアルバムが発売なったわけですが、今はどういった心境ですか?
雨宮:あ、でも本当はデビューと同時に出す予定だったんですよね。なので3カ月伸びちゃったなーって(笑)
──(笑)
梶原:(笑)なので曲数も増やして。僕がアルバム好きなのでミニアルバムという形にしました。またシングルだと世界観も伝わりきらないかなとも思って。小さい頃はカセットに好きな曲をまとめるのが好きだったり、やっぱりアルバム。
──アルバムという形を採ることで、新たに書いた曲は全体のまとまりなど意識して書かれたりしたんでしょうか?
梶原:最初の3曲があってそれをベースにして作りました。曲順から意識して。
──作る段階から曲順を意識しつつということですね。雨宮さんはいかがですか?
雨宮:曲は任せているので全然知らなかったです。アルバムを聴いて、んー、綺麗な曲順でした。
──(笑)
雨宮:でも『人間やるのやめた』の後に、『モノクロマジック』の明るい感じとかは、考えてるんだなって思いました。
梶原:そこは唯一、後で変更した部分ですね。通して聴いて『モノクロマジック』の次は『シンダフリズム』がいいと思ったのと、最後なんですけど1曲目を作った時に早いうちから暗くなっちゃってもいいなと。テンポ的に3曲目で落として、落ち着いたアルバムにしようと思いました。それと『人間やるのやめた』のボーカルは全体を見て最後にレコーディングしました。レコーディングでは意味を全部は伝えず、本人にある程度解釈してもらっています。
──『人間やるのやめた』のレコーディングについておうかがいできますか?
梶原:CD-Rで発売した時は言葉をなぞるように歌ってもらったんですけど、ライブは吠えるように歌っているので、ライブとCD-Rの中間くらいでやってもらいました。
雨宮:中間かーと思って難しかったです。
──声は可愛らしいですよね。
雨宮:そう、1曲目の『呼吸のすすめ』を聴いてもう子供かと。
梶原:でも、あれはベストRECですよ。
雨宮:結構慎重に恐る恐るやりました。これでいいのかな?って。
──梶原さんの世界観にハマっているようにも思います。
梶原:初めて喋った人みたいな歌い方なので好きですね。今回のアルバムのストーリーの上でも、最初の曲として上手くいきました。これはよく歌ってくれたなと思いました。
──2人の声が似ている部分もあってそれもいいんですよね。
梶原:ファンの方に、声質が似てるから2人で歌っても増えてる感じがしないって言っていただいて、それがめちゃくちゃ的を得ていて、それ以来自分もコーラスを入れたり、男っぽく歌ったりするようになりました。有り難いです。『モノクロマジック』とかは男女でしかできない曲を意識して作っています。
──声だけで言うと途中でどちらの声か分からなくなる時があります。2人だけど1人の人が歌っているような。
雨宮:KinKi Kidsさんみたいな感じですか?
──んー、でも歌詞の内容自体はストレートな部分も感じます。
梶原:歌詞は未來さんに合わせて書いていますね。
雨宮:歌詞を書く時に話合うこともあります。
梶原:僕は桑田佳祐方式って言ってるんですけど、曲を作った後に大体の発音で歌って母音に沿って歌詞をはめていくやり方をしています。なので1番使うのは類語辞典。知ってる言葉から派生していくというか。
──発音として近いものを探す感じですかね。雨宮さんはここまで聞いていて何か発見などありますか?
雨宮:発見かー。けっこう色々やってますよね。作ってくれている人が近くにいる分、歌詞を間違えちゃいけないプレッシャーが。
梶原:歌詞間違いに関しては寛大ですよ。
雨宮:でも緊張する。意味が違ってきちゃうから。
──ライブは一期一会だし、間違えたりもまたいいですよね。
雨宮:いちごいちえ…?
──一期一会…。それでは3カ月ときましたが、これからの展開について教えていただけますか?
雨宮:来年はスタッフ50人くらいの規模でやりたいです!最近NaNoMoRaLのリーダーになったので、みんなで円陣やって声かけたい!
──(笑)
梶原:でも、それくらいの規模も見ていたいとは思います。
雨宮:それとフェスは出たいです。アイドルフェスもそうだし、ロックフェスとかもやってみたい。
──この3カ月で得たものはありますか?
梶原:男女構成と機材を持ち込んでなどアイドル業界での活動は難しいこともあるんですけど、そこを寛大に受け取ってくれる方も多いということが分かりました。この形だからこそ好きと言ってくれる方もいて、難しさも含めて新しいことをやるっていうのはそういうことなんだろうなと思っています。
──梶原さんのアイドル性については出していくつもりはありますか?
梶原:最初はキャラクターというか被り物とか、そういうのも迷ったんですけど、今はそのままで受け入れてくれる人が多いと分かりました。
雨宮:私はお母さんだと思っています。
梶原:母性ですね。
雨宮:私何もできないので。東京で道に迷うとお母さんに電話します。
梶原:だんだんその役目が僕になってきてるのかも。
雨宮:東京のお母さんですね。優しい。
「nisan ka tanso」は7月4日から全国流通も開始。タワーレコード新宿店、HMV record shop 新宿ALTAではすでに先行発売中となっており、気になる方はチェック!
■nisan ka tanso
アーティスト:NaNoMoRaL
発売:2018年7月4日
収録曲:
呼吸のすすめ
ハジマル
人間やるのやめた
モノクロマジック
シンダフリズム
もんすた
サーチライト
■INFO
雨宮未來生誕祭(仮)
日時:2018年07月14日(土) OPEN 17:30 START 18:00(予定)
場所:青山月見ル君想フ
料金:前売2500円 当日3000円 別途1D
出演:NaNoMoRaL / 岩瀬敬吾 / ハハノシキュウ / 他
NaNoMoRaL DEMO5曲 + 1曲
■LINK
公式Twitter:https://twitter.com/NaNoMoRaL_info
雨宮未來 Twitter:@amamiya_miku
梶原パセリちゃん Twitter:@K_PaseliChan