2021年2月13日(土)にBRATSのボーカル、黒宮れいさんによる初の書籍『私が居なきゃ生きていけないって言ったんだから一生かけて証明してみせてよね』の発売記念イベントが東京・渋谷「HMV&BOOKS SHIBUYA」にて開催。イベントに先立ち取材会も行われました。
※以下プレスリリースより引用
『私が居なきゃ生きていけないって言ったんだから一生かけて証明してみせてよね』取材会レポート
──初の著書を出版された感想や、読者からの反響を教えてください。
書籍は初めてで、これまで言ってこなかったようなことも赤裸々に書いたので、賛否両論あるかなと思っていたんですけど、今のファンの人たちはそこも含めての「黒宮れい」って思ってくれていて。自分の中身をいろんな人たちに知ってもらえてよかったです。この本はファンの間では「聖書」って言われているんですけど、インスタで私をタグ付けして「聖書読みました!」「聖書を学校まで持ち歩いてます」「この本があるだけでちょっと強くなれた気がします!」と言ってもらえることが多くて。みんなの悩みや苦しみがこの本で少しでもラクになれればいいなって思っています。
──出版の経緯は
出版社の方から声をかけてもらいました。自分はTwitterで過激なツイートをして炎上することもあるんですが、それでもツイートをやめることはなくて。だから私の言葉を活字にしたいと、声をかけてもらって嬉しかったですね。
──本作りで苦労しことはありますか?
苦労したことはないです!むしろ、これまで自分のことを振り返る機会ってそれほどなく、本作りの過程で過去を掘り下げることができて、昔と今の気持ちは違うかもしれないけれど、(それがわかって)成長したなって、思いました。
──この本をどんな方に読んでもらいたいですか?
昔のファンの方もそうですし、今のバンド活動を応援してくれる人はもちろんなんですけど、まだ全然自分のことを知らない人にも読んでもらいたい。自分が10代の子の気持ちを全部代弁できているとは思わないですけど、こういう生き方とか考え方があるんだなって参考にしてもらえたら。30代や40代の人にも年齢関係なく読んでもらいたいですね。
──Twitterも本もそうですが、黒宮さんが思いを言葉にしていく上で、大事にしていることはありますか?
BRATSでは作詞をメインにやっていますが、ハッピーな曲はひとつもないんです。世の中にそういう曲ってあふれているし、(ハッピーな曲が)聞く人に勇気や元気を与えられるんだってこともわかってはいるんですけど、自分たちは、苦しみとか汚い言葉でさえ、意味をもたせたいなと思っていて。つらいとか苦しいとかのほうが誰しも記憶に残る。だからそういう思いをきちんとえぐり出しながら、いい感じに歌詞としてまとめることで、みんなに共感してもらいたいって思ってます。
──本の中で、赤裸々にご自身のことを書かれていますが、不安に思うことはありませんでしたか?
Twitterは過激なことを書いていますけど、ツイートはフォロワーだけでなく、リツイートされることでいろいろな人が見るので、すぐにツイートするってことはしないで、短い言葉でもみんながわかりやすいのはどんな言葉だったらよいかを考えてからするようにしているんです。本はそこのところをもっと丁寧に書いたというか。ツイートしたことをさらに読み解いてもらうために本を読むという使い方があっているのかもしれません。ツイートの言葉はこんな意図です、こんな思いです、というのを解説しているので、本はアンチの人にも見てもらいたいですね。私という人間がわかりますよ。
──本にはグラビア写真も収録されていますが、衣装などこだわりを教えてください。
グラビアはサイコロをテーマにしていて。喜怒哀楽というか。本にも、「人間なんて所詮サイコロ」と書いたように、人はいろいろな面があるってことをグラビアでは表現しています。表紙に写っている白いワンピースのような格好はふだんしないので、恥ずかしかったですね。でも、みんな可愛い可愛いって言ってくれたんで、よかったかなと。
──では、そこが見所ですか?
見所ではないですね(笑)。恥ずかしかったけど、見てくれたらなーというくらいです。
──昨年からつづくコロナ禍にあって、開催された無観客ライブについて本でも触れられていました。音楽面において心境の変化などありましたか?またこの一年をどのように過ごされていましたか。
この一年はとにかくやりづらかったですね。仕事もしにくいし、ライブもできなかった。ライブハウスは密になりやすいので規制の対象になります。自分は鬱憤を晴らすため、苦しみを晴らすために曲を書いたりライブをやっているのに、(ライブができず)リフレッシュというか発散できないのがつらかった。もう苦しいという感情もなくなってしまって、本当に「無」という感じになっちゃってましたね。
──曲づくりにも影響が?
自分は苦しみなんかをメインに書いているのに、なんの出来事もないから何も書けない。この一年は自分にとって、人との距離がわかりづらくなってしまったような気がします。
──そんな中、久しぶりのイベントですが、イベントを前にしたお気持ちは?
めっちゃ楽しみです!だからこそ、(来てくれた人と対面するにも)距離をあけなきゃいけないことがマジでくやしいです。これまでのイベントだとファンの女の子から「チューして」とか「抱っこして」「ハグして」とか言われてたのに、触れ合えないことが寂しい。物理的な距離によって心の距離もあいちゃうんじゃないかって、それがくやしいんです。
──そうですよね、まだまだ以前のようにはいかない日々が続くと思いますが、そんな中、今後どのような活動を予定されていますか?またはこんなことがしたい!という展望はありますか?
3月に配信ライブの予定があります。それと今後の目標としては年内にまた、去年の今頃にLAでライブをやったように、海外でライブができたらと思ってます!!
──最後にファンや読者の方にメッセージを一言。
いつも応援してくれてありがとうございます。これからもいろいろな活動をしていくので一緒に天国も地獄も見ようね。
取材会後のイベントでは、ソーシャルディスタンスを保ち、新型コロナウイルス感染防止策を厳重に取りながら、約200名のお客様にサイン本のお渡し会を実施。黒宮れいさんは、約2年ぶりというファンとの交流を楽しまれ、和やかに終了しました。
書籍『私が居なきゃ生きていけないって言ったんだから一生かけて証明してみせてよね』
「言葉は私の武器」と言うようにツイッターを始めた14歳のときからSNSで自分の言葉を発信し続けてきた黒宮れい。本書は、ストレートな感情を言葉にのせ、ミスiD、アイドルグループ時代の葛藤、家族との絆、恋愛遍歴、音楽性、生き様について一切隠し事なくリアルに綴った初の著書。SNS時代に生きにくさを感じる若者にとってのナビゲーションとなる一冊。
【目次】
第一章 メンヘラなのはご愛嬌じゃん
第二章 一生を捧げたい男に出会うの難しすぎない?てゆうか人生難しすぎ
第三章 好かれたいとか、嫌われたくないとか考えなきゃいけない相手のこと本当に信頼できる?
第四章 自分の生き方を否定されるような場所で生き続けたくない
第五章 音楽がなかったら死んでた
第六章 何年たっても自分のために歌いたい
◇黒宮れい プロフィール
オルタナティブロックバンド・BRATS(ブラッツ)のボーカル。悩める現代女子の気持ちを代弁する過激なツイートで、SNSを中心に若年層から熱狂的な支持を集める。
Twitter:
@rei_Neverland
Instagram:
@suicide_u
BRATS Official HP:
brats-official.com
◇書籍情報
タイトル:私が居なきゃ生きていけないって言ったんだから一生かけて証明してみせてよね
著者:黒宮れい
定価:本体1,200+税
発売日:2021年1月29日(金)
発売元:主婦の友社
判型、ページ数:四六判、129ページ
ISBN:978-4-07-446486-9
電子書籍あり
【Amazon】
https://www.amazon.co.jp/dp/4074464861/
PHOTO